LASIK術前術後に眼位検査とサイプレジンでの潜伏遠視の検査をしてほしい

元一部上場企業のOLがレーシック後遺症で失職、視覚障がい者になるブログです

近年の一般向けレーシック文献を考察してみる★の巻

こんにちは、レンコンです!

お盆も終わってしまいましたね。

スネかじりのレンコンは家族の車に乗せてもらって移動してましたよ。助手席に乗ると眼位異常系のレーシック難民が弱い両眼視機能を酷使しないといけないので、まぶしさもあいまって地獄を味わいました。

でも移動できるだけ救われているほうだと思います。経済的に本当に追い詰められていたり、そもそも目を開けることすらきつくてたまらない=移動が私よりも更に困難な難民さんもいらっしゃいますから。

 

それはさておき今日は本についての話をします。

 

レーシックの本は一般書で既に腐るほど出ています。しかし、こういうレーシックの一般向けの本は、レーシックの利点のみが述べられ、リスクなどについてはかなりぼかした表現で書かれていました。

 

しかし最近はレーシック難民と言う単語がかなり一般に認知され、一般向けの本でもある程度はリスクについて触れている書物が出ているように思います。

 

今日はそういった本の中から一冊を選んで考察を加えてみたいと思います。 

安心レーシック 完全ガイド

安心レーシック 完全ガイド

 

 この本はレーシックの推進団体が記載している本です。

推進団体の本ではあるのですが、一昔前のレーシック一般向け書物と比べると、かなりリスク説明の内容が向上していると思います。

例えば矯正視力の内容についても一昔前の1.5至上主義の時代と比べ、近見作業が多い人はライフスタイルを考えて決めるように記述してあるのは重要であると感じます。(このブログをお読みの多くの方がご存知名とおり、PC作業などが多い現代のライフスタイルでは、1.5の視力は必要ありません)

 

それでもレーシック難民になってしまった人間からしてみると、もう少し詳しく記述してほしいと思う点もあります。

 

自分的にはドライアイと再手術についての箇所が気になったので、以下抜粋し、感想を書きます。

 

●よくある術後の症状

・・・

③術後ドライアイ

目の表面は、常に涙で覆われています。涙は目の表面を乾きから守り、粘膜や角膜に必要な成分を供給するほか、ごみや異物を洗い流して、目の表面の健康を守っています。また、涙が角膜の表面を滑らかな局面に仕上げることで、レンズを磨いたような効果を得て、クリアな画像を網膜に届けることができます。

そのため、涙がにごってしまったり、目の表面にきちんと保持されないと、乾燥感やゴロゴロ、ショボショボ、ヒリヒリするような不快感のほか、充血や目やにが増える、更にはかすんで見える、視力が低下するなどの症状が出てきます。

 レーシックでは、角膜を切るために、角膜の神経が切断されます。そのため、神経が再生されるまでの間、一時的に涙が減ってドライアイになることがあります。不思議なことにまったくドライアイにならない方もいらっしゃいます。ドライアイが出た場合は、点眼による治療や、涙の排出口をふさいで涙をためる治療を行います。多くは1~3ヶ月で改善しますが、まれに長引いてしまうこともあります。

 ドライアイは治療ができるので大きな問題にはならないと考えられますが、やはり感じ方には個人差があるので、もしドライアイになったらレーシックを後悔するだろうと思われる方には手術の選択は適さないかもしれません。

 

 (安心レーシック完全ガイド P61-62より抜粋)

 

「ドライアイは治療ができるので大きな問題にはならない」

私がここが気になるのは、自身がレーシック後にドライアイになりおそらく永続的になるであろう治療を必要としているためです。

レーシック後の治療が必要なドライアイになり、生活上問題になっている点を以下列挙します。

 

・治療の費用がかかる。

治療用の目薬をさしていますが、目薬代のほかに病院への診療費もかかります。更に涙点プラグ(涙の排出口をふさいで涙をためる治療)を使うと費用は以下のようにかかります。

 

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吉野眼科クリニック「ドライアイ外来」、ドライアイの診断と治療法を解説

 

涙点プラグは小さいのではずしたときに行方不明になってしまうケースも多いです。

外出中も常に目薬を携帯する必要がある。目薬を忘れて外出してしまった場合、そのことがとてもストレスになります。

・常にエアコンの位置を考えなければならない。

冷暖房の風が目に当たると目が痛くなったり疲れてしまうため。自分の場合、仕事や飲み会などの場合は席を考慮することが必要となっている。

 

更に私が気になっているのは、処置しなければ日常生活が困難な状況がいったいいつまで続くのか?と言うことです。

 

私がレーシックを受けたのは既に5年以上前ですが、以後受診している全ての眼科でドライアイと診断されています。

 

確かにドライアイは点眼や涙点プラグなどの治療を受ければ症状としては改善します

しかし「治癒」したわけではなく、目薬や涙点プラグをやめればすぐに元通りに戻ります。治るわけではありません。

 

それを「治療ができるので大きな問題にはなりません」と言い切られてしまうと、なんだかとても複雑な気持ちになります。

 

この文章を読んだレーシックの希望者の方は「大きな問題にならなくて治療も可能なら(※治療で改善できる=治癒ではない)そんなにリスクはないのではないか?」と思ってしまってもおかしくないように思うのです。

 

ですから、この点について、仮にドライアイになってしまった場合、

  • どのような治療法が必要で、
  • 治るまでにどのくらいの期間や費用がかかるか(もし本当にドライアイになってしまったら、治療して1年ほどした段階で「治癒」の見込みも効いて見られるとよいでしょう)
  • もしドライアイになった場合、その費用は誰が負担するのか

と言うことを、希望者がレーシックのクリニックとよく話し合い、説明資料などについても後でトラブルになったときにインフォームドコンセントがどの程度のものであったのか正確に検討ができるように保存しておくべきであると考えます。

レーシックは特に緊急性が必要ない手術なので、その検討時間を惜しむ必要は無いように思われます。

 

また、「●時々起こりうる問題」と言う点も気になる箇所がありましたので考察させていただきます。

●時々起こりうる問題

①前項にも書きましたが、レーシックは目標視力を出す制度に優れた治療法ですが、それでもやはり角膜や目は生体ですので、微妙な変化が起きたり、少しのプラス・マイナスのずれが生じることもあります。だいたい5~10%程度の人が再手術を行っているというデータがあります。

よって再手術のためのゆとりを持って最初の手術をしたほうが安心と言うことも考えられます。ご自身の角膜の厚さ、矯正量そしてもし再手術となったときに角膜に手術できる厚さが残っているかどうかなどを、しっかり理解して手術を受けましょう。

 (P64-65より抜粋)

 

この再手術の箇所に、その際のリスクとして角膜を削ったときの見え方の質の低下のことも記述していただきたいと感じました。

 

例えば自分は角膜を最初の手術でガイドライン違反で削られていますが、そのせいで見え方の質の低下が生じ、右と左の画像の見え方が違うのです。

左目の画像がブルーレイだとすると、右目で見る画像はDVDのような画質になっています。

そして暗いところでの視力は、家族に不便がられるほど落ちています。

 

これ以上角膜を削るとどうなるか?想像したくないほど恐ろしいです。

 

レーシック難民になると「再手術したら?」というこえをさまざまな方面から受けることになるのですが、それを今まで踏みとどまらせてきたのは、再手術して取り返しのつかない状況になった先輩難民の姿を見てきたからです。

 

例えばある難民の人は再手術した結果コントラストがテレビ画面を判別できないほどに落ちたことをブログを通じて私に伝えてくれました。

 

レーシックの再手術はデンジャラス!☆の巻 - レンコンのLASIK前に眼位検査をしてほしい

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この方以外でもレーシック後の見え方の質の低下について他の難民のかたがたからいろいろと情報を得ています 

 

さらに、再手術のためには目標とする手術をコンタクトレンズなどを用いて事前に十分シミュレーションする必要があると私は考えています。正直今までのケースを見ていると、それなしに手術を行うのは自殺行為のように思われます。

 

しかし、私自身はガイドライン違反の手術により角膜を平たくされすぎてコンタクトレンズが落ちてしまうので、そのシミュレーションすら不可能な状態です。

 

この本によれば再手術の割合は5-10%と消して低くない数字なので、再手術に関してレーシックの前に十分に説明を加えるのは必要とされるインフォームドコンセントの範囲内だと自分は考えます。

 

したがってレンコンは、再手術について言及する際は以下項目についても記述されるべきであると思います。

 

  • 角膜を削ると、角膜ベッドが国際基準を守っている場合でもコントラストや暗所視力などの見え方の質は落ちる場合があること。そのため夜間運転などに影響が出るかもしれないこと

 

そして、ガイドラインは以下のように追加が行われるべきであると考えます。

  • レーシック手術の際は、再手術時のシュミレーションのことを考慮し、コンタクトレンズによるシュミレーションが可能な状態に必ず残すようにガイドラインに添える。
  • それが施行されていない状態では患者への術前の説明を不可欠とする。

 

ちょっと手厳しくなってしまったかもしれないのですが、再手術について書くのであれば、再手術のリスクについても言葉を尽くしてほしいと思うのが、夜間視力を破壊されたレーシック難民の願いです。

 

正直レーシック被害者の会でいろいろな人の再手術に関する認識を見る限り、再手術にもかなりのリスクがあることは、レーシック難民はもとより一般の方はほとんどご存じないのではと思うのです。

 

あらゆる手術においても言えることですが、レーシックの場合角膜をレーザーでいったん切除すると、元に戻すことはできません。後戻りができない手術だからこそ、みなこんなに苦しんでいるのです。

 

患者が知識を持つことで、手術が自分に本当に必要なのか長期的な視点で考えていってもらえたらこんなにうれしいことはありません。