飛行機事故とレーシック事故の違い
安心レーシックネットワークが出してる「安心レーシック完全ガイド 2012年 保健同人社 1300円」をやっと購入しました。
中に書いてある内容もレーシックの化けの皮がはがれてきた今となっては「あーあ、こんなこと書いちゃって大丈夫?」な内容だし、ある意味レーシック戦犯リスト的な本なので、そろそろ揃えておかなくちゃと思った次第です。眼科医の写真も豊富ですしね。前に南青山の被害者さんのブログで出されていた、円錐角膜にレーシックしてエクタジア出した坪田先生とか荒井線瀬、戸田先生のお顔も拝見し、感慨深く感じたりしてましたよ。
さて、この本は突っ込みどころが多数あるんです。ちょっと気が付いた突っ込みどころを以下挙げておきます。
- 「安心レーシックネットワークではガイドラインを遵守します(実際は近視眼に対する規定が10Dまでなのに13Dまで削ったり、遠視角膜の人に手術してエクタジア出したりやりたい放題)」
- 「眼科医自身も受けているレーシック!」と掲載されている割に、本に載っている圧倒的多数のお医者様は「メガネ」
そんな感じで購入して家に保存しておきたいと思ってしまうくらい突っ込みどころ多数!の本なのですが、レンコンが今回注目するのは、レーシックのお医者さんがよくたとえる「レーシックの安全性を飛行機に例える表現」についてです。
この本のP33ページには以下のようにあるんですよ
■車や飛行機と同じ安全のためのルール
レーシックはいわば眼科における近代技術、一つの優れたテクノロジーです。たとえて表現するならば、車や列車、飛行機と同じです。安全のためのルールがあります。運転や操縦のトレーニングをきちんと受け、機器のメンテナンスもしっかり行い、悪天候の時は飛ばない、制限スピードを守るなどのルールを守れば事故は起きません。・・・施設全体が安全への意識をしっかり持って、ルールを守って行うこと、例えば・・・安全のための角膜の厚さをきちんと守る、ディスポーザブル(使い捨て)の用具を使いまわしにしたりしないなど、大切なルールがレーシックにもあります。
どんな素晴らしい技術も、それを扱うのは人です。医師、そして施設と患者さんを結ぶ信頼こそが何よりも重要です。
「安心レーシック完全ガイド 保健同人社 2012年」
・・・こんなことを書いている安心レーシックネットワークの中心のクリニックである南青山アイクリニック自体がルール違反していて、ガイドラインの規定外の人にレーシックしたり、得円錐角膜(ガイドラインではレーシックは禁忌)の人にレーシックして、エクタジア出したりやりたい放題なんだから、現実はお寒いですよね!
それと、レーシックを飛行機事故に例えるのは、飛行機業界の人に対してものすごく失礼だと思います。
飛行機業界は、飛行機が落ちると、別の国の海軍を要請してでもブラックボックスを回収して「なぜ落ちたか?」を調べようとします。この間のマレーシア航空の旅客機墜落事故なんてまさにそうでしたよね。
それに比べるとレーシックは・・・レーシックの書物を読んだり、レーシック医の記述した文章読むと毎回嫌になるんだけど、「レーシックは今のままで完全の技術どぇす!!」って思ってるのが透けて見えるんですよね。だってこの本=安心レーシック完全ガイドでも「ルールを守れば事故は起きません」とか言いきっちゃってるし。
それでいて事故が起きた時の対応はお粗末極まりなく、ブラックボックスの回収に値する失敗患者の精密検査は屈折度数が許容範囲以下であれば「問題ありませーん!!」で終了します。
実際は過矯正に関しても複雑で、「この度数に対して削ったら絶対過矯正になるな」という過矯正と「あれ?弱めに削ってるはずなのに過矯正になっちゃったぞ?」という2パターンあるわけです。だけど、患者が訴えても検証しないから、安心レーシックネットワークの過矯正の話が普通に被害者の会に入ってます。そのことについての追調査の話は、患者の話聞いたり、向こうの情報読んでいる感じでは、特に無さそうです。
後者=予期せぬ過矯正の場合は「弱めにやったけど過矯正になっちゃった!ま、いいや。摩訶不思議だけど俺のせいじゃないし!!報告も検証も必要ないよね!!」とでも思っているのだろうか?
「再手術すれば治るでしょ!」という安心レーシックネットワークのお医者さんもいるのですが、安心レーシックネットワークで再手術に失敗したお医者さんの情報なども入ってくるので、この人たちそもそも情報共有できてるのか安心レーシックネットワークの患者と話すたび、ものすごい不安に感じます。
まあ、そもそも彼らはガイドライン別に守ってないし、術前の患者とのカウンセリングで再手術が不可能な角膜の厚みであることも普通に言わなかったり、白内障手術の時に必要なカルテをうっかり無くしたりするのでするので、ルールすら守んないんですけどね。
だから、事故が起きると一生懸命原因究明に努める飛行機会社と比較するのって本当に迷惑な話だと思いますよ!