LASIK術前術後に眼位検査とサイプレジンでの潜伏遠視の検査をしてほしい

元一部上場企業のOLがレーシック後遺症で失職、視覚障がい者になるブログです

私達、日本眼科学会が認定する眼科専門医に後遺症を負わされたレーシック難民です!!② 眼科レーシック派閥編1

「私達、日本眼科学会が認定する眼科専門医に後遺症を負わされたレーシック難民です!!」
のシリーズは前後編を予定していたのですが、眼科というのが今どんなことになっちゃってるかもうちょっと掘り下げたいのでシリーズに変更しました。

このシリーズの第一回目はこちら。

前回に引き続き今回も、レーシックという社会問題を引き起こした眼科というかは一体どんなことになっちゃってるのかを描く記事です。


今日紹介するのは、「近視手術の後遺症対策研究会」というサイトにあるレーシック手術への感想を、レーシック反対派の眼科医がぶっちゃけた記録です。


「近視手術の後遺症対策研究会」は大阪のメガネの専門家に岡本先生という方立ち上げたサイトです。この方はかなり昔から近視矯正手術に疑問を持って活動してこられたメガネの技術者さんです。残念なことに、もう亡くなってしまわれたのですが。

ある眼科医が語る、近視手術の罪!~近視手術の後遺症対策研究会
http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html

岡本先生は、屈折異常に詳しいだけじゃなくて、眼位異常にも詳しい専門家でした。だから、大阪のアイトピアでメガネを作った眼位異常のレーシック難民さんはそれなりの数いたのではないかと思います。


これから紹介するページは、生前の岡本先生がある国立大学の医局に努めている眼科医さんと、レーシックについてメールでやり取りした記録です。
とても前(銀座眼科のレーシック感染事件が終わった後くらいかな?)の記事なのですが、 興味深いので、取り上げます。


ちなみに前置きとして書いておくと、
私は眼科専門医が検査、執刀するクリニックでガイドライン違反なのに手術されちゃったレーシック難民です。なので、この眼科医さんのレーシック難民に対する言葉は正直グサグサ胸に刺さります。
これはきっと、私だけでなくレーシックを受けられた方は失敗だろうが成功だろうが胸に刺さるでしょう。


同時にレーシックしたいなと思っている方にも是非読んでいただきたい記事でもあります。
これを読めば、レーシック語の後遺症を追った被害者がどうして眼科から無視され放置され、自殺者まで出ているか解ると思いますから。
それがわかったうえでレーシック受けるのか考えたほうが、きっとレーシック希望者の方の今後の選択に良い影響をもたらすと思いますので。


自分の考えをめったに表さない眼科医がこれだけ正直な発言を吐露するのは珍しいので、資料として貴重です。是非読んでいただければと思います。


まずは、眼科医さんの方のメールから。

賛成派の大学、反対派の大学

うちの大学病院の医局は、レーシックを認めていなくて、レーシック関係の病院で働くことが「いけないこと」だとされています。
ですので、レーシック関連のバイトをしている者はいません。


実は、レーシックに関しては、大学の派閥によって推進派と否定派の二派にきれいにわかれています。
レーシックバイトをしている人の多くは、推進派の学閥の人です。しかも、教授からの紹介などで働いているそうです。

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html

改めて書いておくと、
レーシックバイトというのは、自分のクリニックを何らかの理由で失ったり、有名私立などの医局に努めている下っ端の先生が、美容系クリニックでレーシックすることを指します。

こうしたお医者さんの殆どは、クリニックのパンフレットなどに顔が載らないようにして、こっそりと働いています。

そしてレーシッククリニックでの報酬を自分のクリニックを設立するときの開業資金に当てたりしているのです。


例えば「日本で一番有名なレーシック難民」として「嫁ができるまで淡々と更新するよ」というブログを書いている染井さんの執刀医もレーシックバイト医として美容外科系列の大手クリニックで働いていました。


彼女は現在は四日市市で開業していますが、その経歴からは自分がもともと働いていた美容系の2つの大手クリニックのことが完全に削除されています。


こういうのが典型的なレーシック医というやつで、その多くは自分のクリニックを開業した途端に、後ろめたい美容系クリニックでの資金稼ぎの記録を経歴から削除してしまいます。

さて、
S先生のご友人は、レーシックバイト医なようで、S先生がこの人の待遇について説明しています。


私立病院の勤務医の友人がバイトで勤めているレーシック術前の検査係の時給は、18000円だそうです。

友人は、半分冗談半分本気で「そのまま正社員になろうかな」と言っております。

条件は、週4日勤務、実勤8時間で年収2500万超だそうです。

(参考までに、私の現在の大学病院での労働条件は、週5日勤務、実勤12時間、さらに夜勤1日で、年収は600万(税込)です)



私からすると、我々のようなぺーぺーの医者にそれだけの給料を大盤振る舞いで払えるほどに儲かっている、レーシックというものが、本当に恐ろしく感じます。


しかも、屈折異常に全く詳しくない、あの友人がレーシック前の検査をしているのだと思うと術後の見え方に関するトラブルが起こることも、その後の対応もできず、レーシック難民が溢れることも容易に想像できます……


私は、あんなもの絶対受けたくないですね。


その友人も、マイナス6Dくらいの近視眼で、メガネを常用していますが「自分では絶対やりたくないし……」といつも申しています。 ですので、メガネを掛けた眼科医がレーシックをしています。(^_^)

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html

S先生の話はレーシックのリスクの面へと進んでいきます。

レーシックによる緑内障

レーシックについて、もう少し述べますと、最近、外来で緑内障による視野欠損を訴えてくる
若者の患者さんに、レーシック歴がある人が多い気がしています。
しかも、その大部分の患者さんは、再手術経験者です。


まだ、統計学的データがないのでまだ安易なことは言えませんが、私は、再手術時の検査が甘いのではないかと疑っております。
角膜を削った後の、レーシック後の眼圧は、非接触眼圧計で測定するとどうしても低めに出るのですが、再手術の前の検診でも非接触眼圧計での眼圧測定をしているレーシック施設があるそうです。


レーシック術中,フラップ作成時眼圧を上昇させる必要があるため、元々眼圧の高い方には緑内障を引き起こすリスクを伴います。
再手術の前の眼圧管理の基準を、もっとしっかりすべきだと思います。

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html


更に、やり取りを読んでいくと、
S先生がレーシック被害者に対して「理解できないな」という気持ちを持っていることがわかってきます。

これは、私の倫理観なのですが、私は眼科医をしていて、レーシック後の後遺症を訴える患者さんが外来で来て、正直あまり良い気がしません。


世の中、いくらメガネやコンタクトで矯正しても網膜変性などで視力が出ない人がたくさんいるのです。 生来、明かりを感じることすら出来ない人だっているのです。
そのような患者さんのためにこそ尽くしたいと思うのが、私の気持ちです。


実際、そのような眼疾患の患者さんも、レーシックを受ける人の気持ちが全くわからないと言っています。
私からすれば、近視や乱視などの屈折異常なんて病気でもなんでもないのです。
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S先生は大学病院に努めていて、そもそも光を感じられないような患者さんを治してあげたいと思っており、メガネやコンタクトをかければ何の問題もない屈折異常の人間が手術を受けることに対していかっておられるようです。

なので端的に言えば、レーシックは豊胸術のような美容整形と同じ位置づけです。
美容整形で失敗した患者さんを、医師が助けてあげたいとはあまり思わないですね。

もちろん、メガネやコンタクトが煩わしいから手術をするという人もいるのでしょうけれど、手術をその病院で受けることを自らが選択したからには、その後の後遺症もその病院で責任を持って見てもらえば良いのですし、そのように掛け合うべきです。その確証がないような施設では、手術を受けるべきではありません。


ただでさえ、大学病院は全国から来るロービジョンの患者さんで混雑しているのです。医師として、不謹慎な発言かもしれませんが、あなたたちの安易な贅沢の選択のために、
私が手助けをする余裕も気持ちも湧いてきません。
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S先生がレーシック手術を受けた患者さんをよく思わないのは、角膜移植にレーシック失敗患者が入り込んでくるという理由もあるそうです。

貴重な角膜をLASIK患者が奪う


岡本様ならば、私のLASIK反対派としての意見をきっとわかっていただけるのではないかと思いましたので、お話しさせていただきます。
岡本様は以下のようなケースの場合においても、角膜移植用の貴重な角膜をアイバンクから
供給するべきだと思われるでしょうか?


【視力を良くしようとレーシック手術を受けたら、フラップが混濁し、角膜移植以外に改善の手段がない】


皆様ご承知かと思いますが、角膜移植とアイバンクについては厳しい現状があります。

待機数は6000眼以上なのに対して、年間の提供移植眼数は1500眼程度しかありません。
これをもとに考えますと、単純計算で角膜移植手術が受けられるまで4年かかるわけです。
希望すればすぐに角膜移植手術が受けられるわけではないのです。

ところが最近、角膜上皮幹細胞疲弊症や、先天性の白内障の患者さんに加えて、LASIKの失敗による角膜移植の待機患者も加わって来ているのです。

私には、これが腹立たしくて仕方がないのです。先の銀座眼科感染症でも角膜移植が必要になった患者がいたとのことです。


良く考えてみてください。


もし、このLASIK失敗患者に移植眼が使われれば、その分、角膜上皮幹細胞疲弊症や、
先天性の白内障の患者さんなど、本来、本当にその移植眼を必要としていた患者さんの
移植の機会を奪うことになるのです。


これは、エゴだと思いませんか?そのような、エゴを岡本様は許せますか?


もちろん、銀座眼科が衛生状態の悪い手術をしたということが直接の原因だということはわかっております。 しかし、角膜は使い捨ての部品ではないのです。


手術に失敗したら、取り替えればよい、というような風潮が、LASIK医や、LASIK患者のどこかあるのならば、本当に腹立たしくて仕方ありません。


LASIKで傷をつける前は健康な角膜だったのをわざわざ自らの意志で傷つけ、さらに失敗したら角膜移植を希望する、などというエゴは、私には到底理解できません。


私たちは、角膜のドナー不足を少しでも解消するために、再生医療も含め、なるべくたくさんの患者さんに光を楽しんでもらえるようにという切なる気持ちで、日夜研究・努力しているのです。


安易にLASIKを勧めて、しかも衛生状態が悪い適当な手術をする医師は、おそらく、病気により角膜移植を本当に望んでいる患者さんの痛切な願いや気持ち、そしてそれに応えようとする我々研究者の努力を知らないからできるのだと思います。


そのような医師や、術後の角膜移植を希望するLASIK失敗患者は、同じ人として、理解に
苦しみます。


近視手術の後遺症対策研究会のサイトをひと通り見させていただきました。
そこに挙げられていたような、術後の近見不自由やハロ・グレアなどは、手術を受けられた方が責任を持って、ご自分で対処され、自己処理されれば良いと思いますが(冷たい医師だと言われても構いません)


この角膜移植の問題が一例でも生じる可能性があるからこそ、私は近視手術には大反対なのです。
コンタクトやメガネから解放されたいという、自分の「贅沢」のために、他人の希望を奪うことになるかもしれない、それで良いのですか?


角膜の病気によって長い間、光をほとんど感じられなかった患者さんが角膜移植によって、

「まるで生まれ変わったかのように感じる」
「ドナーに感謝しながら生活していきたい」

などと涙を流して語っておられるのですよ。
安易にLASIKを受けて角膜移植が必要になっただなんて、恥ずかしいと思わないのでしょうか?


私は、倫理的に許せません。


LASIK失敗患者へのアイバンクからの角膜移植を禁止する、あるいはどの待機患者さんよりも後回しにする、という法が早くできれば良いと願ってさえいます。


また、一般の方はここまでは考えなくても良いのかもしれませんが、私は死後に、自分の
角膜はぜひ誰かに使って頂き、光を感じて頂けたらと思っております。


自分がLASIKを受けるということは、その可能性を潰してしまういうことにもなるのだと思い、到底その気にはなれませんし、私の同僚の医師や研究者らも、そのように申しております。
これは、我々医師が、日々、光を求める患者さんを見ていて自然に「そうしたい」と思うことです。


なぜ世の中の皆さんはもう少し、今、自分が「見える」眼を与えられているということに感謝できないでしょうか?

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html


これに対してメガネ屋の岡本先生は以下のように答えます。
(岡本先生のほうが、持っている情報量としては一般人に近いですね。)

なぜ新聞で報道されない?


メールを拝見いたしました。
角膜移植の待機患者にLASIKの失敗患者が加わってきているというのは知りませんでした。
新聞などであまり報道されていませんね。


これは、近視手術の業者ではない正当な医療機関があえて発表をしないのか、それとも医療機関がマスコミに訴えかけているのにマスコミが無視しているのか、(手術業者の広告費圧力などのせいで)どちらなのでしょうか。

前者であれば、その理由を知りたいですし、後者であれば、毒はもはやそこまで回っているのかという感を否めません。


銀座眼科の一件で角膜移植が必要になった患者がいたという報道がたしかにありましたが、私は、あくまでも例外的な感じに受け取りました。


レーシックによる角膜移植希望者は、いまおよそどのくらいいるのでしょうか。


それから、患者さんのエゴということについては、人間はみなエゴで生きていますから、そういう人たちを一概に「アンタは自己中の悪いヤツ」とは非難できないでしょうけれど、通常の角膜などの疾患により角膜移植を望む人よりも、その優先順位において下位に回ってもらうのが妥当であるということには、私は賛成します。
     

それで、なぜ彼らは近視手術を受けたのか……?
私がもしメガネ屋でなく、眼についての
専門的知識がなかったとしたら、強度近視で、ウスカル眼鏡もなく、コンタクトもうっとおしい、
ということで近視手術を受けていたかもしれません。


そうなる理由の一番大きな理由は、業者の宣伝が巧みで世間に広く浸透しつつあることと、マスコミによるその怖さの広報が不十分だからでしょう。


そして、ネットにおける近視手術に関するサイトも、我々のサイトができるまでは、本当に公正なものがほとんどなく、単純な近視手術の宣伝か、あるいは一見公正ふう、実は宣伝のサイト、というものばかりでした。

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html


レーシックの体験談や説明ページはアフィリエイト報酬を狙ったものが非常に多いです。
この事については、レンコンは以前のブログで触れました。
興味のある方は読んでいただければ嬉しく思います。

岡本先生は、現状インターネットでレーシックのリスク情報を手に入れることの困難さを更に書きます。

ネットがそういう状況だったのは、誰の責任でしょうか?
近視手術に批判的な正当な医療機関(特に眼科)のネットでの広報活動が足りなさすぎたのではないでしょうか。


営業妨害だ、との訴訟を受けることを畏れて、ということもあるかもしれませんし、
マジメな医師ほど、その種の広報活動は苦手ということもあるのかもしれません。


しかし、眼科医として本当の国民の目の健康のことを思うのならば、近視手術の危うさについてメガネ屋である我々よりもずっと世間から信頼されているはずの眼科医師の団体(特に大学関係、学会関係の)がもっと大きな声で発言すべきなのではないでしょうか。


近視手術をもっぱらとする医師に、医師としての誇りや責任感を求めることはもともと無理だと私は思います。満足な屈折検査もできないのに儲けねらいで近視手術をする医師が大半なのですから。
     

S先生は「コンタクトやメガネから解放されたいという、自分の『贅沢』のために」とおっしゃい
ましたが、たとえば、コンタクトが眼に合わない、メガネは職業上使いにくい、という人であれば、近視手術に踏切ったとしても、あながち贅沢だとは言えないでしょう。
もちろん、単にわがままで「コンタクトもメガネもうざい」とか思って近視手術を受ける人もいる
のでしょうが、
問題は、正確な情報が隠蔽されていることにあるのではないでしょうか。
近視手術の業者に対して、その情報を広報すべきと言っても、それは無理でしょうから、その責任は、その患者が流れてきて直接正確な診察ができる正当な眼科と、マスコミの両方にあると思います。


我が国のこの広いネット世界で、近視手術について覆面をせずにきちんと語っているそれ専門のサイトが、いま我々のサイトしかない、というのも、おかしなことだと言うほかはないと思います。


たとえば、日本眼科学会が、近視手術について慎重に考えるべき!という大きな意見広告を新聞に出すには、たいへんな費用がかかります。
そして、たまにそういうのを出しても一過性で終わってしまいます。


しかし、ネットサイトなら費用もわずかだし、近視手術に興味を持っている人ならいつでも見に来てくれます。

眼科学会が、近視手術の失敗による角膜移植を希望する人を忌避する気持ちが有るのであれば、たとえば、ネットサイトとか、すぐにでも簡単にできそうなことから取り組んでいけばよいのではないでしょうか。

もし、眼科学会の中にも近視手術賛成派もいて、学会としての統一行動は無理というのであれば、反対派だけで、そういうサイトを作ればよいのです。

いま、日本人の8割は何らかの形でネットを見れると聞きます。そういうサイトの効果は、計り
知れないものがあると思います。
http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html


これに対してS先生は以下のように答えます。

LASIK反対派の力が弱い

近視手術の患者で角膜移植を受けている人が急増しているということは全く報道されており
ません。 おそらく、情報共有が全くできていないのだと思います。


今や、国立大学病院ですらLASIKを率先して行っているのです。

〇〇大学にしても、△△府立医大にしても、眼科学教室のHP上でLASIKを斡旋しているとも感じられるサイトを立ち上げているのです。

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/ophthal/www/topics/kussetsu.html
http://www.ganka.gr.jp/lasik

ですので、残念ながらLASIK反対の派閥はとても力が弱いのです。
むしろ、表向きには反対している医師の方が少ないのではないかと思います。


ただし、汚いことに、自らが手術を受けたいかどうかとは、また別の問題だそうです。

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html

確かに眼科医さんってレーシック受けないですよね。
「近視になったらレーシックを受けたいですか?」という記事が「日経トレンディ」の2015年2月号に乗りましたけど、こんな結果でしたよ。


f:id:rennconn:20170210194452j:plain


自分は受けたくないレーシックだけど、医療関係者じゃない人にはオススメしちゃうんですよね!
     
更に、S先生は、現状レーシックした人のその後や後遺症について全く追跡調査や対策がされていないことにも言及します。

レーシック被術者の予後については、全国の情報を統合してフィードバックするような機関がありませんし、それを管理するには、希望者のプライバシーの問題もあり難しいようです。

従って、現在の希望者の内訳に関する情報は公表されていません。

ただし、昨年度の我々の病院における角膜移植実績は以下の通りです。

水疱性角膜症 35眼
角膜白斑 29眼
円錐角膜 15眼
LASIK眼 9眼
角膜潰瘍・穿孔 8眼
角膜ジストロフィー 6眼
その他 3眼(三月末時点 残待機眼数125眼)


これをご覧になって、岡本様はどのように思われますか?

LASIK眼の角膜移植は例外的なものだと思われますでしょうか?
LASIK眼で角膜移植が必要になる例には、銀座眼科のような細菌感染の例だけでなく、ハードコンタクトでも矯正できないような強度の円錐角膜をきたした例もあるのです。
http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html

この先生がおっしゃっているのは角膜が薄い人を削ると起こる可能性がある「ケラトエクタジア=角膜拡張症」のことでしょう。


医原性のこの症状は、角膜の薄くなったところが眼圧に負けて突出してきて、不正乱視を引き起こしたりする症状で、ハードコンタクトや角膜強化法(クロスリンキング)で治療を行いますが、それでも突出が収まらない場合は角膜移植しか治療法がありません。


レーシック被害者の角膜移植の問題について、S先生は更に続けます。

岡本様は、レーシックでの角膜移植希望者は優先順位において、下位に回ってもらうべきとおっしゃいました。


私は同意なのですが、ところが、LASIK眼に対する角膜移植は、緊急性が求められるものも多いので、どうしても移植を優先してしまうという現状があります。


岡本様は、自分もレーシックを受ける気になるかもしれないとのことですが、
私自身はたとえ、CLやメガネで不便を来している状況でも、そうは思わないと思います。(これは医師としての発言ではないですが、親に頂いた健康な角膜を傷つけることに抵抗が強すぎます)

http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html


こんな感じで次回に進みますが、「早く全文読ませろや!!」と思われた方は、岡本先生の「近視手術の後遺症対策研究会」に飛んでいただくのが一番手っ取り早いと思います。


ある眼科医が語る、近視手術の罪!~近視手術の後遺症対策研究会
http://www.optnet.org/syujyututaisaku/gankai.html