【速報】品川近視クリニック対象レーシック被害裁判「過矯正」 勝利的和解!
こんにちは。レーシック被害者のレンコンです。
本日、2019年3月7日レーシック業界にとってかなり大きなニュースが飛び込んできました。
翔友会品川近視クリニックを対象としたレーシックの集団提訴で、「過矯正」のグループが患者側の勝利的和解しました。
●原告「デメリットの説明は一切なかった」
近視レーシックの手術には、視力1.2~1.5以上を目指す「完全矯正」とやや近視よりの視力0.8~1.0程度を目指す「低矯正」の2種類がある。個人の角膜の状態によって切除率は異なるが、完全矯正を目指した場合、結果的に過矯正となり「術後遠視」を引き起こすリスクもある。
遠視は網膜よりも後に焦点を結んでしまう状態で、近視と違い、遠くのものも近くのものもはっきりと見ることができない。その結果、眼精疲労や頭痛、めまい、吐き気などの症状を引き起こすこともある。
レーシック被害対策弁護団団長の梶浦明裕弁護士によると、和解条項には法人側が遺憾の意を表明した上で、レーシック手術について、年齢やライフスタイル、術前の視力を考慮し、デメリットについても患者に適切な説明を行うことなどが盛り込まれた。
原告の一人である吉岡さんは「痛みやぼやけは1日中発生し、日光やライトが眩しくて目が開けない人もいる。デメリットの説明は一切なく、ベルトコンベヤー式に手術を受けてしまった。法的な解決はなされたけれど、私たちの体は目を含めて完治しているわけではない」と話した。
梶浦弁護士は「メガネとコンタクトと違い、一度角膜を削ると元には戻せない。今の日本はレーシック手術の合併症に関する治療が不十分。被害を受けた人の真の被害回復の必要性を、学会や医師に訴えていきたい」と話した。
品川近視クリニック対象のレーシック集団提訴グループは
- 「ドライアイ」グループ→患者側勝利的和解(2018年3月)
- 「網膜裂孔にレーシックして術後患者網膜剥離で視力不良」→患者が地裁勝訴(2018年9月)、その後高裁で和解
なので、過矯正もこの流れに続いて「患者側勝訴的和解」で嬉しい限りです。
(被害者総数1位の品川近視クリニックは被害者が多く
後遺症の種類も分かれているので集団提訴の裁判群がいくつかある)
翔友会品川近視クリニック、裁判の記事はブログ内の以下記事でもご紹介しています。
裁判のポイント
過矯正グループの裁判は
- 屈折矯正量の設定義務違反
- 説明義務違反
という事が争点になりました。
「屈折矯正量の設定義務違反」の内容。
レーシックはそれなりの確率で「近視の戻り」が起きる手術です。
つまりせっかくレーシックで遠くが良く見えるようになっても、
段々屈折度数が変わってきて近視に戻ってしまう方が、
それなりの割合いらっしゃるのです。
この近視戻りは「リグレッション」と言われており、
レーシック医さん達でも何故リグレッションが起こるのか、
どうして起こらない人と起こる人がいるのかまだわかっていません。
この「近視戻り」のことを考えて、集団提訴された品川近視では
患者の角膜を削るときに、
- 近視戻りのことなどを全く説明しないで
- 「わざと」強めに、遠視気味に削る
ようにしていました。
老眼年齢に近い30代後半の方が、術前にわざわざ
「近くが見やすいように近視を少し残してください」と
術前に頼んでいるような場合でも、過矯正に手術していました。
ところが…
この「近視戻り」が起こる人もかなりの割合でいるのですが、
「近視戻りが全く起こらない人」もそれなりの割合いるのです。
その方たちの中で症状が重い方たちはどうなったのかと言うと…
こういう生活になりました。
「メガネ、コンタクトから解放される手術」であるはずの
レーシックなのに、一体どうして?
実は、近視の方はあまり知らない場合が多いのですが、
このようにレーシックで矯正しすぎることにより生じる「遠視」は
以下の症状を併発する場合があります。
そして、ここが問題なのですが、
レーシック原因で生じた遠視(=過矯正)は
眼位異常などを併発している場合も多く、
眼鏡コンタクトを使っても仕事はおろか、
日常生活すら困難になるくらい
強烈な場合もありました。
光が眼に突き刺さるようで、会議の際のプロジェクターを観ることすらできません。
家の中でも大きな黒いサングラスをかけて生活していました。
ほんの少しの風が眼にあたると、しゃがみこむほどの激痛です。
気まぐれに突風がふきつける地下鉄が恐ろしくなり、遠回りをしてバスで移動するようになりました。
…1日が終わるころには、激しい頭痛・肩こり・全身の痛みで嘔吐。
痛みどめなどの薬を飲んでも、全く効き目がありません。
実際この記事を書いている私も、
レーシック後に+2D超える遠視にされ、眼位異常も併発し、
モニターを見ると以上に目が痛くなるようになり、
IT企業を失職しています
治療中ですが、状態がなかなか安定せず、
液晶PCモニターを使うことができ無いのは勿論、
テレビすら見れず、再就職が難しい状況です。
品川近視クリニック「説明義務違反」の内容
もう一つの争点になった「説明義務違反」。
レーシックはこのような「術後遠視」「過矯正」と言う症状で
苦しまないように、ライフスタイルに合った見え方になるように
「リスク」や「デメリット」の部分も説明すべきでした。
術後よく見えるようにはなりましたが、
屈折度数は左目+2近く、右目+1の遠視になりました。
術後しばらくは見えすぎて「少しきついな」と感じるくらいだったのですが、1年、2年と経過する内に
目の周りの筋肉、首、肩の異常な凝り、辛い日は痛みで
朦朧とし、鬱のような症状になりました。
PCを多用する仕事だったのですが、
裸眼で過ごしたいと思ってレーシックを受けたのに、
目の痛み(特に目と目の間の鼻の付け根)や眼精疲労で
「裸眼では生活できない」状況になったのです。
施術クリニックからは現在のような状態になるという
説明は全くありませんでした。
手術で失敗したら最悪どうなるか?と私はわざわざ術前に聞いたのですが、
「そんなことがあるならこんなに人が来ませんよ?」と回答され、それを信じて手術を受けてしまったのです。
和解の評価
裁判は「和解」と言う形で終わりましたが、
「勝利的和解」と評価しています。
和解案は金額は非公開ですが、
品川近視クリニックにレーシック被害の再発の要望策を講じる
「再発防止条項」が入り、
患者側には「口外禁止条項」が入りませんでした。
これはどういうことかと言うと、
「品川近視クリニックは今回の被害を受け
再発防止に努めなければならない。
被害者側は自分が被害を受けた経緯や
加害者の品川近視クリニックの名前等、
情報発信が今後も可能である」
という事です。
以上、裁判の速報になります。
読んでくださった皆様、どうもありがとうございました!!