Lasek(レーゼック・ラゼック)のアルコールで角膜内皮細胞数が激減
レーシック(LASIK)と似た角膜屈折矯正手術のひとつにLASEK(レーゼックまたはラゼックと読む)という術式があります。
Lasikレーシックとの違いですが、レーシックは角膜上皮をマイクロケラトームの場合は150ミクロンほどの深さ、イントラレーザー使用の際は90ミクロンほどの深さで一部切断し「フラップ」と呼ばれるふたの部分を作って駅島レーザーで削った後にまたフラップをかぶせるのに対して、
Lasekラゼックではアルコールまたは高調食塩水を角膜表面に浸透させることで、Lasikレーシックより薄い角膜上皮フラップを作ります。そしてフラップを戻してコンタクトなどで表面を保護する方法です。
下記「聖路加国際病院」のページに術式が明記されていたので引用しておきますね。
角膜を削る量が多い強度近視の方には、Lasekラゼックの方が角膜残存厚を残す事ができ、Lasikレーシックより適しているとして多くの病院で手術メニューに載っています。
しかし被害者の会にはこのLasek手術でも重篤な後遺症の報告が数件上がっています。Lasekラゼックの報告の特徴は、Lasikレーシックよりもはるかに被害報告が少ないのに後遺症の重篤さがLasikを上回っているように思える事です。
今回被害者の会に来た報告も無視できない症例だと思うので情報共有したいと思います。
この人はまだ若い患者さんなのですが、Lasekを受ける前と受けた後で角膜内皮細胞数が大きく減っていました。
具体的な数値を記す事はできませんが、受ける前の角膜内簸細胞の数値は2000を超えていました。
しかしLasek後に内皮細胞数を再度計ったところ、角膜内皮細胞数の値は800近くも少なくなっていました。
この方はアルコールによりLasekラゼック手術を受けたとのことで、おそらく手術で使用したアルコールの影響により、角膜内皮細胞数が激減したのではないかとのことです。
現に医療関係者向けのレーシックの専門書には以下のような記述があります。
LASEKLASEKではアルコール処理により角膜冗費細胞の接着を弱めて上皮剥離を行いやすくする。 しかし、アルコールには細胞毒性があるので上皮細胞はアルコール濃度と暴 露時間に比例して細胞生存率が低下する。
強度近視の患者さんでLASIKレーシックは向かないとLASEKラゼックを進められた方は少なくないと思うのですが、この事=手術時のアルコール使用を原因とする角膜内皮細胞数の減少に関しては、患者向けの資料では実はほとんど言及されていない現実があります。
上記ご覧になっていただければわかるように大手専門クリニックでLASEKメニューがあるところでリスクについて触れているところは一つもありません。
角膜内皮細胞数が800近く減るって、レーシック業者がその危険をあおるコンタクトを着用してもかなりの年月たたないと減らない数字です。
また、別の患者さんからはこのクリニックは角膜内皮細胞数が問題ない人に対して「あなたの角膜内皮細胞数ではコンタクトができなくなる」とガイドライン違反の度数にもかかわらず削られたという報告が入っています。
眼科専門医の先生方に申し上げたいのですが、レーシックを筆頭とする屈折矯正手術を今後も続けていきたいのであれば、このような現状を何とかしてください。