【レーシック】アメリカでの2019年の眼科訴訟動向【白内障】
※2020年1月3日追記
レーシックやICLを受け、被害者の会に被害報告される患者さんが
2019年もいらっしゃいます。
特に翔友会系列の「品川近視クリニック」はレーシックの被害で
集団提訴されています。
集団提訴のニュースのスクリーンショットを貼っておきます。
品川近視クリニックは、被害者と裁判になり、
被害者が「レーシックなどの屈折矯正手術の希望者に
手術のデメリットも説明する」という条件で和解しても、
和解条項を守らない悪質な眼科です。
皆さん、こんにちは。レンコンです!
冬というほど寒くもない昨今、いかがお過ごしでしょうか?
レンコンはプリズム眼鏡の様子見がなかなか難しいです。
横は安定しているのですが、縦プリズムの変動が激しく、
常に眼鏡を何本も持って外出するような状態です。
レーシックの後遺症から解放される日に早く来てほしいのですが…。
さて、今日はアメリカでの眼科訴訟の動向に関して
面白い記事があったのでお届けします。
この記事は、きっとレーシック難民だけでなく眼科医さんにも
役立つ記事だと思いますよ。
2019年10月12日の記事で、タイトルは
「Ophthalmology-Related Malpractice Lawsuits Examined」
(眼科関連の医療過誤訴訟の検討)
記事の要点のみ説明すると
記録もかねて最初に英語の記事を添付しておくので、
日本語でじっくり読みたい方は、ページスクロールして
英文記事の下の日本語訳まで行っちゃってください。
一応英語の全文を添付しておきます。
SAN FRANCISCO – A retrospective analysis presented at the 2019 American Academy of Ophthalmology Meeting in San Francisco, CA describes cases of medical malpractice claims involving ophthalmologists.
To investigate outcomes associated with ophthalmology-related lawsuits, the study authors searched the WestLawNext database. They identified 166 cases across 15 states, of which 116 met the inclusion criteria.
Results showed that among these cases, 79% (n=91) were related to ophthalmic procedures, particularly cataract (43%) and LASIK surgery (32%). Payout occurred most frequently with cataract surgery, but overall the payout was lower than with other procedures. Lasik surgery was determined to have the highest payout resulting from a malpractice claim. Among cases that did not involve a procedure, the most common malpractice claim (42%) was for “failure to diagnose in a timely manner.” Medication errors resulted in payout 60% of the time; payout in eye exam-related cases occurred 50% of the time.
“The average payout in this study was $2.59M, the most expensive of which was for failure to properly screen and diagnose a pair of twins with retinoblastoma ($38M),” the authors added.The relatively narrow scope of data, including self-reported cases, was a limitation of the study. “A comprehensive nationwide dataset of malpractice claims would be a useful resource in helping to better [understand] malpractice claims affecting ophthalmology patients and practices,” they concluded.
Reference
Commiskey, P, et al. Medical Malpractice Claims Related to Ophthalmology: A WestLawNext Database Analysis. Poster number: PO157. The American Academy of Ophthalmology Meeting; October 12-15 2019.
で、日本語訳がこちら。
サンフランシスコ–カリフォルニア州サンフランシスコで開催された2019年米国眼科学会で発表されたレトロスペクティブ分析では、眼科医が関与する医療過誤請求の事例が報告されました。
眼科関連訴訟に関連する結果調査のために、本研究の著者らはWestLawNextデータベースを検索した。15州で166例が確認され、うち116例が組み入れ基準を満たしました。
結果は、これらの症例のうち、79%(n = 91)が眼科手術、特に白内障(43%)およびレーシック手術(32%)に関連していることを示しました。
ペイアウトは白内障手術で最も頻繁に発生しましたが、全体的にペイアウトは他の処置よりも低かったです。レーシック手術は、医療過誤請求に起因する最高の支払いを受けると判断されました。
処置を伴わない症例の中で、最も一般的な医療過誤の申し立て(42%)は「タイムリーに診断できなかった」というものでした。目の検査に関連するケースでの支払いは、50%の時間で発生しました。
「この研究の平均支払い額は259万ドルで、その中で最も高価なのは、網膜芽細胞腫の双子を適切にスクリーニングおよび診断できなかったことによるものです(3800万ドル)」と著者らは付け加えました。
この研究は自己申告の症例を含む比較的狭い範囲のデータから行われたものであり、限界がある。
「医療過誤請求の包括的な全国的なデータは、眼科患者と眼科に影響を及ぼす医療過誤請求をより良く理解するのに役立つ有用なリソースになるでしょう」と著者らは結論付けました。
一応最初のまとめをもう一回引用しておきますね。
ちなみにですが、
アメリカでレーシックの医療過誤訴訟でどんな判決が出るかと言うと、
例えば2016年に判決が出たエンジニア女性の例ですが、手術が失敗して
間違った部分を削ってしまい、乱視で視力低下してしまったケースでは
「875,000ドル(日本円で9千500万円ほど)」
の判決が出ています。
2016年4月22日、ジョージア州の医療過誤陪審は、レーシック手術が不適切に行われ、視力に重大で永続的な損傷を与え、視力障害を引き起こしたとする原告に有利な875,000ドルの評決を下した。
レーシックの皆さんも「レーシック先進国のアメリカ」
「アメリカでも訴訟ゼロのレーシック」と昔は呪文のように
繰り返してましたけど、
そんなにアメリカが好きならレーシックの医療過誤訴状の賠償額も
アメリカを見習ってほしいところですね。
日本のレーシックの裁判は、患者が術後網膜剥離で視力低下でも
勝訴しても100万円とかものすごく支払い額が低いです。
裁判官殿には、
「ちゃんと働いて税金を納めていた健常者を、眼科専門医は
特に必要ないレーシックをリスク説明せずに勧め、就労不能にした」
という事実を重く考えて、レーシック医療訴訟の損害賠償額などを
日本でももっと引き上げていただけるようにお願い申し上げます。
最後に、恒例のごとくIClで失敗された被害者さんの
ブログのリンクを張っておきます。眼科の方に読んでいただきたいです。
「ICL手術で失敗しました」
http://blog.livedoor.jp/maetel_m-icl/
ICLは、レーシックと同様に過矯正になる場合もありますし、
抜去しても、元には戻らない場合もあるという事で、
もっと研究が必要な技術であると思います。
そんな感じでレンコンでした!